渡辺杏果
仕事・収入は「パパ(活)、出稼ぎ」「パパ、キャバ」……。ホストクラブで飲食した女性客への高額な売掛金(つけ)が問題となるなか、ホストが客の収入源を細かく把握していた一端が明らかになった。「飲み飲ませ話を聞く」など、接客する上での留意点もホスト間で共有されていた。
愛知県警は14日、歓楽街で違法な客引きをした風営法違反の疑いで、名古屋市中区栄4丁目のホストクラブ「Break Through」を家宅捜索した。
店の事務所からは各ホストが記入したとみられる客の名簿が見つかった。仕事・収入の欄には「パパ、キャバ」や「風俗」「出稼ぎ」などと書き込まれ、ホストが客との会話で収入源を把握していたことをうかがわせる内容だった。「従業員(が)やること」の欄には、「東京からきていてゲーム×」「(気)難しいのでとにかくあたりさわりない接客」などと記されていた。「今月の目標売上」には「25万円」と記入があった。
ほかにも、ホストに体験入店した男性への接し方の注意点をまとめた「1日体験対応マニュアル」も押収。「自由に楽しくやって」「やらかしてもフォロー入るよ」などと記されていた。
県警によると、この店については未払い金が払えないという被害相談があった。相談した女性は「ホストから『パパ活や援助交際をやって稼げばもっと遊べる』と言われた」と話しているという。
中署は、風営法違反(客引き)の疑いで、この店の経営者高橋雄己容疑者(36)=名古屋市守山区森孝3丁目=と、ホストの竹中拓光容疑者(26)と西側竜雅容疑者(24)=ともに住居不定=を逮捕したと、15日に発表した。署は認否を明らかにしていない。
店は2022年12月に営業許可を受けていた。署は店側が女性客に風俗などの職業をあっせんしていなかったか調べる。(渡辺杏果)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル