京都大学などの研究チームが、中国にいる毒蛇ヤマカガシの仲間は、ホタルの幼虫を食べて毒を身につけることを突き止めた。日本にいるヤマカガシは、ヒキガエルを食べて毒を獲得しており、研究者はかけ離れた食性について「驚きだ」と話している。研究成果を25日、米科学アカデミー紀要に発表した。
ヤマカガシの仲間は、2種類の毒を持つ珍しい毒蛇だ。獲物を捕まえるために牙に持つ毒に加え、天敵から身を守るため、首など体の外側にある器官から出す毒も持つ。
この防御用の毒は天然の化学物質の一種で、蛇は体内で合成できない。日本のヤマカガシは、毒を持つヒキガエルを食べ、その毒を蓄えることが知られている。
拡大する日本に生息するヤマカガシ。おとなしい性質で、普段は自ら人を襲うようなことはない
ただ、中国南西部に生息するイツウロコヤマカガシは全長約60センチメートルで日本のヤマカガシよりも小さく、ミミズなどを食べるため、防御用の毒がどこから来るのか謎だった。
そこで京大の森哲(あきら)准…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル