ようやくわが家へ――。中国・武漢市からチャーター機で戻って約2週間。ホテルなどでの滞在を余儀なくされていた人たちの帰宅が12日、始まった。緊張感から解き放たれた安堵(あんど)や滞在を支えてくれた人への感謝の声があがる一方で、「世間の視線」への不安もぬぐいきれない。
「地元の人のおかげで」
「地元の人のおかげで、不安が抑えられた」。千葉県勝浦市の勝浦ホテル三日月に1月29日から滞在していた50代男性は12日夕、ホテル前で取材に応じた。
拡大する地域から届けられたメッセージを手に会見に臨む武漢からの帰国者=2020年2月12日午後6時53分、千葉県勝浦市、福留庸友撮影
滞在中は風呂・トイレ付きの部屋で過ごし、大浴場や売店、食堂などは使えなかった。食事は主に弁当。陽性の患者が出たという報道を見るたびに「自分たちが悪いことをしているのではないかと心が沈んでいった」と振り返る。
それでも、ホテルの部屋から見…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル