ホンダは3列シートの小型ミニバン「フリード」を一部改良し、10月18日に発売する。今回の一部改良では、人気の高いスポーツ用多目的車(SUV)の雰囲気を採り入れたモデルを追加した。意識したのは、販売実績で上をいく「派手顔」のライバル車だ。
フリードは2008年に発売された小型のミニバン。現行モデルは16年に発売された。3列シートで最大7人が乗れる。小型車「フィット」がベースで、燃費がよく小回りもきき、子育て世代や女性を中心に支持を集める。
今回の一部改良の目玉は、「クロスター」という追加モデルだ。
車体前面の専用パーツや専用ホイールで、はやりのSUV風のスポーティーな雰囲気を出した。ホンダの商品企画担当者は「『もう少しかっこいいデザインの車に乗りたい』と考えていた層にアピールしたい」。
念頭にあるのはライバル、トヨタ自動車の小型ミニバン「シエンタ」だ。こちらも小型サイズながら3列シートを備える。2018年の販売実績は、シエンタが9万4048台で、軽を除けば5位。一方、フリードは8万4121台で11位と、1万台近くの差をつけられた。
売れ行きに差が出た理由の一つとしてホンダが考えたのが、デザインの違いだ。シエンタは「歌舞伎のくま取りのよう」とも評される主張の強いデザインが特徴。一方、フリードは「ややマジメすぎるとの声もある」(開発責任者)。人気の高いSUV風のデザインの投入で、シエンタのような主張が強いデザインを好む層も新たに取り込みたい考えだ。安全運転支援機能も充実させた。
新モデルを加えた一方、10種…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル