岐阜市で3月、路上生活をしていた渡辺哲哉さん(当時81)が襲われ、死亡した事件。渡辺さんは過去にも何者かによる投石被害を受けており、警察も地域も知っていた。事件は防げなかったのか。
現場は、長良川にかかる河渡(ごうど)橋付近。渡辺さんは約20年間、この橋の下で生活していた。一緒に生活していた知人女性(68)によると、渡辺さんは仕事を辞めた際、社長が保証人だったアパートを出たのがきっかけでホームレスになったという。空き缶拾いなどで食べ、冬は火で温めた石で暖を取った。夏は川の増水で鍋釜を流されることもあった。
河渡橋は、交通量の多い県道だ。堤防はジョギングや釣り人が行き来し、その向こうは戸建ての住宅街。近くに小学校もある。
近隣では、2人の存在は知られていた。渡辺さんが大量の空き缶を自転車で運んだり、公園で水浴びしたりする光景を多くの人が目にしていた。
住民らによると、2人が公園の水を利用することについて、「おかしい」という意見が出たこともあった。ただ「あの人たちにも生活がある」とかばう声もあり、とがめなかった。
だが、普段は没交渉で、「見え…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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