能登半島地震の被災地で片付けなどを手伝うボランティア向けの宿泊拠点が石川県穴水町に完成し、26日に運用が始まった。初日は42人が同県珠洲市と穴水町で活動後に宿泊し、翌日も朝から活動する。半島北部の「奥能登」にできた拠点を通じ、復旧を後押しする。
県によると、旧中学校舎を活用した「奥能登ベースキャンプ」には、体育館にテント66張り、教室に29張りと段ボールベッドが設けられた。この日は東京や大阪、愛知など各地から来た男性38人、女性4人が利用した。
これまでは金沢市からバスで片道約3~5時間かけて日帰りで往復。活動は1日3~4時間に限られたが、宿泊により1人につき最大約8時間の作業時間が確保できる。拠点を利用した三重県鈴鹿市の中野晃之さん(41)はこの日、穴水町で正午過ぎから住宅からでたテーブルなどの廃材を処理場に運んだ。「活動時間が1日3時間では、余力もあるのにもったいない。道路がいまだに寸断され、復旧はまだまだと感じた。1回で終わらせたくない。連休にあわせてまたボランティアに参加したい」と話した。
3月3日までの1週間、穴水町と珠洲市向けのボランティアが連日利用する。4日以降もこの宿泊拠点を活用するが、派遣先は未定という。また、石川県輪島市と能登町への派遣については、県が関係先と調整する。(高井里佳子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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