栃木県日光市立鬼怒川小学校の近くにある「アジサイロード」に、ごみのポイ捨て防止を呼びかける看板2枚が設置された。児童たちが日光市藤原行政センターに相談し、申請手続きをして許可を取り付けた。4年生17人の熱意で実現した。
きっかけは2年前。当時3年生だった児童たちが授業で地域を歩いたとき、アジサイロードにポイ捨てされた大量のごみを発見。ごみ拾いしたが、追いつかなかったため、看板設置を思いついた。
市道のため勝手に看板は設置できない。どうしたら看板を設置できるか、担任の平塚基広教諭(54)の助言を受けながら、仕組みを学習した。実際に児童たちは市役所に足を運び、職員から要望書を書いて提出するよう教えてもらった。
ポイ捨ての実態を伝えるため、ごみを拾い、現場の写真を撮り、どの場所にポイ捨てが多いか地図に書き込んだ。どのような看板を立てるか図面を描き、要望書に添付して市の窓口に提出した。昨年3月に道路使用許可がおりたが、コロナ禍で設置を見送ったため、改めて申請してこの3月に再び許可がおりた。
看板に使ったヒノキは市民からのプレゼント。地元の自然を大切にしたいという思いを込めた藤本真穂さんと鈴木天(あま)さんのデザインをペンキで看板に描いた。
奥山琉也(りゅうや)さん(10)は「許可をもらうためにごみの実態を調べた。社会の仕組みやみんなでスクラムを組む大切さを学んだ」と笑顔を見せた。平塚教諭は「身近な問題をきっかけに社会の仕組みを学んで解決していく体験ができた」と話した。(梶山天)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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