全国でもっとも少ない定数5を争う村議会議員選挙が、和歌山県北山村で行われている。候補者6人で有権者は387人。ほとんどの住民が顔見知りで、1票をとても大事にしている。11月26日告示で、投開票は12月1日。
村役場が面する「メイン通り」の国道169号に、選挙カーの姿は見当たらない。村内17カ所の選挙掲示板には6人のポスターが貼られているが、顔写真入りは2人だけで、他は名前だけを記している。「みんな知り合いだから」。候補者の一人は、そう説明する。
候補者は新顔3人、現職3人で、50~70代の男性だ。ある候補者は、地元の地区を軽トラックであいさつ回りを続ける。「票は親戚や日ごろの付き合いで決まる。(ポスターや選挙カーは)金の無駄遣いや」
村観光協会の河野貴則さん(32)は昨年春、地方暮らしにあこがれ、東京都中野区から移り住んだ。人口33万人の中野区では、区議会の定数は42。区議と面識はなく、訴えていることや実績もわからない。区議選の投票先は「何となく政党名で選んだ」という。
北山村では驚きの連続だ。候補…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル