政府がデジタル社会の「パスポート」と位置づけるマイナンバーカードは、3月末時点で累計の申請枚数が9614万枚を超えた。普及率は76%を超え、政府も「目標達成」を宣言した。だが、国民の手に広がったカードの利便性が実感される場面はまだ多くない。民間企業による活用など、真価はこれから試されることになる。
申請ベースで運転免許証の保有者数(約8189万人)を超え、顔写真付きの身分証として最多となったマイナンバーカード。今後の焦点はポイントのばらまきと保険証の廃止方針で普及させたカードが実際に利用され、社会が便利になるのかどうかに移る。ただ普及を急いだあまりに、医療や行政の現場では混乱も起きている。
政府は、原則すべての医療機関でマイナ保険証が使えるように、今月から各医療機関にカード対応のシステム導入を義務化した。これにより、ほとんどの病院や薬局でマイナ保険証が使えるようになる予定だった。
ところが、厚生労働省による…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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