菅義偉政権が目指すデジタル庁の新設に向けた自民党の「デジタル社会推進本部」(座長・甘利明税制調査会長)が17日にまとめる中間提言案の概要が判明した。マイナンバーカードの発行業務を担う「地方公共団体情報システム機構(J-LIS)」を独立行政法人化し、デジタル庁が所管する組織として国の関与を強めることなどが柱。デジタル庁には十分な権限や予算を与え、強力な司令塔組織を作る。 現在のシステム機構は、地方自治体が出資して設立した地方共同法人。マイナンバーカードの発行や、住民基本台帳のシステム運営などを担っている。マイナンバーカード関連業務の委託費は令和2年度予算で875億円に上る。 新型コロナウイルス対策として国民に一律10万円を給付した際には、オンライン申請に使われたマイナンバーカードのシステムの未整備などで各自治体の窓口が混乱。給付が遅れる一因となった。 このため、機構を独法化し、デジタル庁の所管とすることで、国の関与を強め、システムの安定化を図るよう求める。 提言案では、政府の情報システムの統合や、各自治体を含めたシステムの標準化を図るため各省庁などに既存の基幹システムの廃棄も求める。 また、デジタル技術で組織を変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるため、(1)情報システムの整備(2)マイナンバーの利活用(3)個人情報保護(4)サイバーセキュリティー-の4テーマを柱に据える。政府が年末に取りまとめるデジタル政策の基本方針への反映を目指す。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
Leave a Comment