新型コロナウイルスの国内での流行が不安視される中、街ではマスクの品薄状態が続いている。国はメーカーに増産を依頼してマスク不足の解消を急いでいるが、やむなく再利用したり、自分で作ったりすることを考えた人もいるだろう。衛生面や効果に影響はないのだろうか。そもそもマスクの感染予防効果はきちんと確認されているのか。専門家らに話を聞いた。
使い捨てマスクは再利用できるの?
マスクの再利用について、全国マスク工業会の高橋紳哉専務理事は「(繊維を織らずに絡ませた)不織布でつくられたマスクは基本的に使い捨てが前提で、洗った場合は100%の効果はない」と話す。ただ、使い捨てではないマスクも売られており、布製などの一部の製品には洗って使うことができると書かれている。
何度も洗って使えるという、フィルターを重ねた高性能マスクを生産するメーカー(愛知県)によると、1万円以上する商品もあるが、注文が相次ぎ、現在は受注を停止している状態という。
感染症に詳しい、関西福祉大学の勝田吉彰教授(渡航医学)は使い捨て用マスクの再利用は危険だと指摘する。使用済みのマスクの表面には、ウイルスを含んだ飛沫(ひまつ)(せきやくしゃみのしぶき)がついている可能性があるからだ。「裏表で再利用したり、洗ったりすると、飛沫に触れて感染するかもしれない」と話す。
キッチンペーパーでマスクを作ってみた
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それでは、自作するのはどうか。今回の新型コロナウイルスの流行とは関係ないが、警視庁災害対策課が2017年に、ツイッターでキッチンペーパーを使い簡易マスクを作る方法を紹介し、「密閉性には少し欠けるが、砂ほこりなどは十分に防げる」と説明していた。そのときの簡易マスクが、今回の新型コロナウイルスに関して、ネット上で話題になった。
記者もつくってみた。まず、キ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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