小崎瑶太
オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)は、15日に定期公演を石川県立音楽堂(金沢市)で開く。曲目は「第九」の名で知られるベートーベンの交響曲第9番「合唱付き」。指揮は、フランス出身で、フランス国立ボルドー歌劇場総監督兼音楽監督も務めていた、OEK桂冠指揮者のマルク・ミンコフスキ氏。同氏指揮によるベートーベンチクルスが、ついに完結する。
始まりは2021年7月。ベートーベンの交響曲を第1番から複数回に分けて演奏する「チクルス」と呼ばれる演奏会を始めた。しかし、新型コロナの感染拡大でミンコフスキ氏が来日できず、第8番を最後に同氏によるチクルスが中断していた。
13日、本番と同じホールで公開リハーサルがあり、ミンコフスキ氏の指揮に合わせ、オーケストラが音を響かせた。その前、同氏は会見を開き、「やっとできる。今この時期に演奏できることを誇りに思う」と喜びを語った。能登半島地震について、「衝撃だった。石川県に来るたび、美しい景色を見てきたが、このようなことが起こるとは信じられなかった」と語った。
「第九」は特に最終楽章が「歓喜の歌」として親しまれている。当時病に苦しみながらも光をさがしたベートーベンの思いが込められたこの曲。「平和と希望が込められている曲。本番が楽しみだ」と語る。
18日には東京・赤坂のサントリーホールで、ベートーベンの他の交響曲の演奏を予定している。
演奏会は午後6時開場、7時開演。SS席9千円、S席8千円、A席7千円、B席5千円、スターライト席3千円(いずれも税込み。25歳以下は、前日からの予約で半額)。問い合わせは音楽堂チケットボックス(076・232・8632)。(小崎瑶太)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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