ヤジ排除と「表現の不自由展・その後」共通する問題 京大・毛利教授

 北海道警ヤジ排除訴訟では、原告らは「憲法で保障された政治的な表現の自由を侵害された」と訴えている。京都大学の毛利透教授(憲法学)に、訴訟の意義や表現の自由の重要性について尋ねた。

 ――そもそも、演説会場でのヤジは憲法などで保障されているのか。

 「演説が困難になるような状況をつくっていないのであれば、公職選挙法上の『自由妨害罪』に問われない。違法な名誉毀損(きそん)などでない限り、抗議活動は表現の自由で保障されている。国会では下品なヤジがまかり通っているのに、市民に許されないはずがない」

 ――北海道警はヤジの排除について、警察官職務執行法による適法な処分だと説明している。

 「演説会場に自民党に批判的な人が来て抗議することは、警察官も想定していたはずだ。トラブルの防止や警護は警察官の重要な役割で、たしかに市民を移動させなければならない場合もある」

 「原告らがヤジを飛ばした際…

この記事は有料会員記事です。残り1249文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment