畑山敦子
中高生を中心とした若者向けラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!(スクール オブ ロック!)」(TOKYO FM)が、「ヤングケアラー」について、音楽アプリのLINE MUSICと共同でアンケートを実施した。ヤングケアラーとは、大人の代わりに家族の世話や家事をする子どもたちのこと。18歳未満の回答者のうち、家族の介護や世話をした経験がある人が約18%(131人=数字は速報値。以下同じ)いた。
国の実態調査と調査方法などは異なるが、一定数の子がかかわっているとみられる結果となった。
3日午後10時からの同番組で「夏休み特別授業 ヤングケアラーの君と」をテーマに、アンケートのくわしい結果や、「自分はヤングケアラーかもしれない」と悩んでいる人の声などを紹介する予定。課題をリスナーと考えていきたいという。
今回のアンケートは7月27~31日に回答を募り、1281人がアプリから回答した。年代は18歳未満が723人、18~21歳は275人、22歳以上は283人だった。
家族の世話をした経験がある人は、回答者全体では約23%(301人)。また、ヤングケアラーという言葉を「知っている」と答えた人は、18歳未満では約42%、18歳以上を含む回答者全体だと約46%だった。
国が昨年12月から2月にかけて初めて全国の中高生に行った実態調査では、「世話している家族がいる」と答えたのは中学2年で5.7%、全日制高校2年で4.1%だった。
番組のアンケートの質問項目などについては、厚生労働省も助言した。厚労省の担当者は「国の調査は日常的に世話などを担い、子ども自身の権利が守られていないと思われる状況をヤングケアラーと定義している。今回アンケートに答えた人のケアの内容には濃淡があるかもしれないが、一定の割合で家族の世話や家事にかかわっている状況がうかがえる」とみる。
「SCHOOL OF LOCK!」は、月曜から金曜にTOKYO FMを含む全国38局で生放送されている。(畑山敦子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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