ライブ会場につきまとい 当時の法律では「無罪」と判決

新屋絵理

 バンドメンバーをつけ回してライブ会場に繰り返し訪れたとして、ストーカー規制法違反の罪に問われた女性(46)に対し、東京地裁(瀧岡俊文裁判官)は27日、無罪を言い渡した。犯行当時の同法はライブ会場が「(つきまとい先の)対象外」だったためだが、今年施行された改正法では罪になる可能性も示唆した。

 判決は、バンドメンバーへの恋愛感情があった女性が2018年以降、バンド側に拒まれたり警察官から口頭で注意を受けたりしても、変装までしてライブ会場に何度も訪れたと指摘。女性の行動を「つきまとい」と認定した。

 だが、当時の同法は、住居や勤務先、学校など被害者が「通常いる場所」でのつきまといなどを規制対象としていたため、被害者が年数回しか使わないライブ会場は「法の構成要件にあわない」と判断。「無罪を言い渡すほかない」と結論づけた。

 一方で判決は、今年施行の改正法では被害者が「実際にいる場所」でのストーカー行為が法違反になることから、「本件は改正後の規制対象になると思われる」とも説明した。(新屋絵理)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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