中山直樹
公正取引委員会は19日、商品の小売価格を拘束する独占禁止法違反の疑いがあるとして調査していた、とんこつラーメンの全国チェーン「一蘭」(本社・福岡市)から提出を受けた自主改善計画を認定したと発表した。違反認定はしない。
公取委によると、同社は家庭向けのカップ麺(税込み490円)や乾麺(5食入り税込み2千円など)の小売価格を下げないよう、小売店や卸売業者に希望する小売価格を強制していた疑いがあった。1月に調査を始め、4月21日、同社から今後は小売価格を強制しないことや再発防止策などを盛り込んだ計画の提出を受けた。
公取委は、計画によって公正な競争環境を回復できると認定。計画が守られることを条件に調査を終了する。公取委担当者は「コロナ禍での巣ごもり需要が拡大する中、有名店による人気商品の典型的な再販売価格維持行為」と指摘した。
同社によると、カップ麺は昨年2月から販売し、これまでに約700万食を売り上げている。同社は19日、ホームページ上で「再発防止に向け、コンプライアンスの徹底に努める」とのコメントを出した。(中山直樹)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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