静岡市は市内の「南アルプスユネスコエコパーク(生物圏保存地域)」に生育する希少植物について、2017~18年度に移植したり、タネをまいたりしたものが22年度にどれだけ根付いているかを調査した結果を公表した。多くの植物種で生育が確認できなくなったり、数が減ったりしており、「長期的な根付かせは難しい」としている。
南アルプスではリニア中央新幹線のトンネル建設が予定されている。その際に地下水の流量が減るなどして希少植物に影響が出た場合、代償措置として移植や播種(はしゅ、タネまき)で保全できるかを調べるため、JR東海が17~18年度に移植・播種をした。
リニア中央新幹線静岡工区を巡っては、トンネル掘削で生じる残土の置き場についても議論の対象になっています。記事の後半では、これに関する静岡市長の見解も紹介しています。
時間とともに生残確認率低下
これを受け、市は19年度から毎年、移植・播種した19種・32地点の生育状況を調査してきた。21年度までにすでに自然災害や生育が確認されなくなったものがあり、22年度はそれらを一部除いた15種・23地点について、5、7、9月に職員が目視で調べた。
移植では、カサゴケモドキや…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル