内閣が検察幹部の役職定年を延長できるようにする検察庁法改正案に対し、SNSのツイッター上で9日から抗議のツイートが相次ぎ、10日午後時点で380万を超えた。一般の人々に加え、俳優、作家、映画監督、漫画家、ミュージシャンら各界著名人も「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグをつけて続々投稿。前例のない大規模ネットデモの様相となった。検察の独立性が脅かされる事態に、国民の怒りが噴出した形だ。
【写真】#検察庁法改正法案に抗議します」をツイートした城田優
<津田大介氏の目>
投稿が380万件を上回るなど、これだけの反応があったのは日本では初めてだと思う。これは改正案だけではなく、複合的な要素がある。森法相の答弁が二転三転するなど改正案問題はくすぶっていたが、なぜ、新型コロナウイルスの感染が拡大する今なのか、なぜ、それほど強引に急がねばならないのか、という合理的な説明がない。
政府によるコロナ対策の対応の遅さやまずさに対する国民の不満の高まりも背景にある。「今はコロナ対策に全力で対応してほしい」という声が多く、世論調査でも内閣支持率の低下とは別にコロナ対応への批判が大きい。
これまで政治的な発言をしてこなかった著名人や芸能人などからも相次いで抗議が広がった。「これはダメだ」というリミッターを超え、看過できないということだ。イデオロギーではなく、権力に対する国民の反発が高まっている。この問題は現政権の急所になりかねない。(ジャーナリスト)
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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