村上友里
レスリングのナショナルチーム代表選手との合同合宿で頸髄(けいずい)を損傷する大けがを負った元学生王者の男性(24)と母親が、練習相手の選手、日本レスリング協会、日本オリンピック委員会などに計2億2600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、東京地裁であった。小川理津子裁判長は「意図的に危険な技をかけた事実は認められない」と請求を棄却した。
事故は2017年、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)で起きた。男性側は「全身の力を抜いて練習を中止する意思を示したのに、反り投げをされた」と主張した。判決はこの主張を退け、「男性の足が滑ったか何かで拮抗(きっこう)していた力のバランスが崩れて転倒した」という練習相手側の説明の方が信用できると判断した。(村上友里)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル