レノボ社長が語るスペック偏重のわな 女性エンジニア育成「今すぐ」

 ハイスペックであることは必ずしも顧客を満足させない――。パソコンメーカー「レノボ・ジャパン」(本社・東京)のデビット・ベネット社長(42)はそう語ります。女性のエンジニアや管理職を増やすことが「会社にとってプラスであり、ビジネスに必要」と言い切る社長に、理由を聞きました。

 ――なぜ、女性のエンジニアや管理職が会社に必要なのですか。

 私たちはパソコンをつくっていますが、ユーザーの半分は女性です。でも、男性のエンジニアばかりでものをつくると、男性が求める製品しかできません。女性エンジニアがいて、製品の設計段階から女性の観点を入れていないと、女性が求めているものを無視してしまうことになります。

 おもしろい例があります。

 一つは、パソコン業界では、パソコンを売るとき、メモリーがどれだけ入っているとか、スペック(性能)の高さで売ろうとします。ところが、パソコンを買った後に満足しているかを聞くと、キーボードやキータッチの使いやすさの方が重視されているんですよね。

 いくらスペックが高くても、キータッチが良くない、キーボードが使いにくいパソコンは、全体の評価が下がるのです。レノボの製品がキーボードを重視しているのは、そのためです。キーボードが平均的な男性の手の大きさに合わせてつくられていたら、多くの女性にとっては使いにくく、満足できないわけです。

 もう一つは、マイクロソフトが発売したPCゲーム用コントローラーXboxの例です。

 もともと米国でつくったので…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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