ログハウス展示場で熱く語る男性 その正体に会社の戦略

 いっぷう変わった住宅展示場が全国に広がっている。並んでいる家はログハウスばかり。自然やアウトドアに憧れて見学に訪れる来場客に、いかに「森の中にいる心地よさ」にひたれる住まいかを熱く語る男性。ハウスメーカーの社員かと思いきや、そうではなかった。愛着たっぷりにログハウス暮らしの「コーチ」を務める彼らの正体は……?

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 東京・代官山の展示場。並ぶ5棟は全て、国内最大手のログハウスメーカー、「アールシーコア」(東京都渋谷区)のブランド「BESS(ベス)」シリーズのログハウスだ。

 訪れた家族連れの見学者に、薪(まき)ストーブでマシュマロの焼き方を指南していたのは、田中一也さん(57)。「冬、寒くないですか」と問われ「ストーブの柔らかなぬくもりが気持ちいいですよ」と返す。コーヒーを飲みながら、見学者とログハウス談議に花を咲かせる。

 田中さんは「LOGWAY(ログウエイ)コーチャー」。ログハウス暮らしのコーチ役という意味だ。ただ、同社の社員でも、雇われたスタッフでもない。ボランティアだ。

 こうしたボランティアが、同社が全国43カ所に展開する専用展示場に約700組も登録している。その「正体」に、ログハウスといういわば好みがはっきりした商品を扱う同社ならではの戦略がある。

 同社は1985年に設立、翌年…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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