朝日新聞などに連載された「ロダンのココロ」シリーズで知られるマンガ家の内田かずひろさん(56)が、今年に入って一時ホームレス状態になったことをネット上で公表し、生活拠点を失った心情をつづっている。窓口で申請を受け付けない「水際作戦」ともいえる福祉事務所の対応によって、生活保護を断念する一方で、民間団体のシェルターに入り、創作活動を続けることができた。「運が良かった」と振り返る自身の経験を多くの人に伝えたいという。
- 新作「ロダンのココロ」
- ホームレスになった心情について、朝日新聞で連載していたマンガ「ロダンのココロ」で描いてもらいました。記事の最後に掲載しています。
「とうとうホームレスになってしまった」と題した文章と絵を、内田さんがネットメディアの「note」に発表したのは2月11日だった。取り壊しの予定が決まっていた東京都内のアパートを、昨年末に退去する約束で借りていた。期限が近づいても、児童書「みんなふつうで、みんなへん。」(あかね書房)の出版を控え、その作画に没頭した。「ほかのアパートを借りるお金は無かったが、居候させてくれるという知人がいたので楽観していた」と話す。
「できる仕事をやるんです」
12月末にアパートを退去、1月末まで知人宅に居候した。だが、そこを出て行かなければならなくなると、帰る所を失った。「寝袋を持っていたので公園のベンチで寝たら、寒くてすぐに目が覚めた。恥をしのんで別の友人を頼った」
どうにもならなくなり、2月初…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル