子どもが生まれて間もなく、ワクチンの定期予防接種が始まります。来年には、ロタウイルスのワクチンが加わることになりました。感染症から子どもを守るためにも、定期予防接種の役割や効果を知っておくことは大切です。
ワクチンは、感染症の原因となる細菌やウイルスの病原性を弱めた生ワクチンや、細菌やウイルスを殺し必要な成分だけを取りだした不活化ワクチンがあります。注射などで体内に取り入れると、その病原体を特異的に攻撃する「抗体」などの免疫ができます。免疫があれば、病原体が体内に入ってきても増殖を抑えられるので、感染症になったとしても重症化を防ぐことができます。
日本で予防接種が法律化されたのは、終戦から間もない1948年です。社会情勢の悪化や海外からの引き揚げなどで感染症が大規模に流行したからです。接種は罰則のある義務でした。対象になった病気は12種類で、ペストや腸チフスなど、今は対象外になっている病気もありました。
現在、予防接種法で定められた定期予防接種は、努力義務の「A類」と、努力義務のない「B類」に分かれています。
A類は、集団で予防する必要が…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル