高齢者向けの新型コロナウイルスのワクチン接種が始まって約1カ月半。全国で1回目の接種を終えた人は1割程度にとどまる。一方、順調に進んでいる自治体もある。どんな仕組みなのか。
東京都小金井市では、対象者約2万8千人のうち、約3割が1回目の接種を終えた。菅義偉首相は高齢者のワクチン接種について「7月末の完了」を掲げ、小金井市でもその予定で計画を作っていたが、想定を上回るペースで接種が進んだ。7月上旬にも、希望する高齢者への接種を終える見込みという。
どんな仕組みを作ったのか。
立役者は、地域に密着した「かかりつけ医」だ。
今回の接種に向け、市は「身近な医療機関で安心して接種」を掲げ、約50の医療機関と連携した。例年のインフルエンザワクチン接種などでの実績も踏まえ、高齢者になじみのある診療所の医師と連携する体制の整備を目指した。
年明けには、医師会もまじえてワクチン接種のための連絡会を結成。2週に1度ほどのペースで意見交換を重ねた。ワクチン供給量の見通しを共有するなど、連携を密にしてきたという。こうした個別接種を6~7割と見込んで、7月末に打ち終える計画を作った。
実際に始めてみると、うれし…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル