一口コンロの「不便さ」から生まれたレンジ術 やわらか手羽元レシピ

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 料理研究家のヤミーさん(47)はかつて、世界の輸入食品が並ぶ「カルディコーヒーファーム(カルディ)」で販売員として働いていました。ヤミーさんにとって職場は好奇心を刺激する場所でした。

 そんな職場で仕事と並んで楽しかったのが、電子レンジのある休憩室で過ごす休憩時間でした。

 店にあった、電子レンジで完成するパスタをよく作りました。そのうち、生肉なども使うようになります。例えば、ひき肉をスーパーで、トマト缶とカレー粉をカルディで買って、キーマカレーに。様々な商品を試すことで、お客さんにもおすすめすることができました。

 あるとき、食事をふるまっていた同僚から「本を出したらいいのに」と言われてはっとします。

 当時、20代後半。美大を卒業し、テキスタイルデザイナーとして会社に勤めましたが、体調を崩し退職。30歳になるまでに安定した職業につかなければ実家に帰ると、両親と約束していました。やりたいことを見つけようとしていた時でした。

 本好きだったため、いつかなにかの本を出したいと思っていました。同僚の言葉に後押しされ、2006年、カルディの食材を使ったレシピを紹介するブログを始めました。住まいの台所にあるのは一口コンロ、カルディの休憩室にあるのは電子レンジ。「不便」から生まれた電子レンジレシピが特徴となっていきました。「トライアンドエラーで使いこなし方を学びました」

 ブログを目にした複数の出版…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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