猥雑(わいざつ)さと懐かしさが同居する横浜・伊勢佐木町エリアに、ミニシアター「横浜シネマ・ジャック&ベティ」はある。
開館から31年。一度は閉館に追い込まれながらも、劇場スタッフの地道な取り組みが実を結び、観客数もV字回復を果たした。動画サイトが興隆するミニシアター「冬の時代」。生き残りのひけつとは。
是枝裕和監督「支配人の顔が浮かぶ」
是枝監督も「支配人の顔が浮かぶ」
京急黄金町駅から大岡川を渡り、鎌倉街道へと向かう伊勢佐木町エリア。かつてこの地域に立ち並んでいた芝居小屋が映画館へと姿を変え、昭和40年前後には30軒以上が立ち並んでいたという。だが時代と共に次々と姿を消し、今では2軒が残るのみだ。
その一つ、「横浜シネマ・ジャック&ベティ」を8月下旬、映画監督の是枝裕和さんが訪れた。
最新作「ベイビー・ブローカー」の上映に合わせたトークイベントの冒頭、是枝さんは満員の客席に向かってこう語りかけた。「こういうご縁のある映画館、支配人の顔が思い浮かぶ映画館に来て客席のみなさんとお話をすることが、映画をお届けする一番の形だと思っています」
定員276人の客席にゼロの日も
コロナ禍で一層厳しい状況に…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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