子供たちが新型コロナウイルスに感染しない過ごし方は?
友達の家に遊びに行くのはOK? 公園で遊ぶのは? 図書館は? 学童は? 子供たちを新型コロナウイルスの感染から守る方法を、感染症医の高山義浩さん(沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科副部長)が教えます。
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まさに「寝耳に水」の一斉休校…。う~む、そうか…。萩生田文科大臣が言われるように、地域や学校の実情踏まえて自治体ごとに判断いただければ良いと思います。でも、この不安渦巻く状況にあって、「うちは学校やります」と腹の座った自治体ってあるんでしょうか? せめて、卒業式ぐらいはと個人的に思いますが…。
子供で流行していないのになぜ? との意見もあるようです。ただ、子供は極めて軽症のまま動き回っている(walking pneumonia)との報告もあり、感染を広げてしまう「可能性」はあると思います(Lancet 2020, Jan 24. S0140-6736(20)30154-9.)。ですから、今回の一斉休校によって、流行の速度を緩和する「可能性」はあるでしょう。
ただ、大人たちが動き回っていたら、その効果は十分ではないような気もします。また、休校のあとに再開したらリバウンド(沈静していた流行が加速)する現象も知られており、休校について「諸刃の剣」と指摘する専門家もいます。たとえば、昨年のインフルエンザも夏休み明けに流行しましたよね。
やるなら封じ込める気でやった方がいいです。いけないのは、休校のまま流行がくすぶり続け、再開の目途が立てられなくなること。子供たちに流行の責任をかぶせるばかりでなく、大人たちも流行阻止に向けて努力すべきかと思います。とくに不特定多数が集まるイベントは減らしましょうね。また、テレワーク、時差出勤といった働き方の工夫も必要です。
友達の家に遊びに行くのは大丈夫?
さて…、ともあれ学校がお休みになります。
いつもの春休みのように、子供たちは過ごすのだろうと思います。つまり、友達の家で遊んだり、図書館に行ったり、学童クラブで過ごしたり、なかには祖父母の家に泊まりに行くこともあるでしょう。
でも、せっかくの休校ですし、新型コロナウイルスに感染しないように過ごす工夫が求められます。というわけで(一斉休校を受け入れる気持ちになったところで)、休校中の感染対策について考えてみます。
●まず、友達の家に遊びに行くのは大丈夫でしょうか…?
少人数での集まりならOKです。ただし、集まる人数が多いと、それに比例して感染リスクが高まります。できるだけ少人数で集まることをお勧めします。ただし、お子さんに熱や咳などの症状があるのなら、どんなに軽症であっても遊びに行かせず、自宅で療養させてください。これは最低限のマナーですよ。
●では、公園で遊ぶのは大丈夫でしょうか…?
公園で遊んでいる子供たちの密度によるかと思います。あまりに大勢が集まっているのなら、遊具を介した接触感染のリスクが高まるかもしれません。でも、公園で遊ぶのを禁じてしまっては、子供たちは春休みを乗り切れないんじゃないでしょうか? まあ、陽(紫外線)が当たればウイルスも死滅するでしょうし…(やや神頼み)。そうそう、ショッピングモールなどに併設されている屋内型の遊技場については、(紫外線もないですし)よほど丁寧な消毒が求められるはずです。流行期に入ってからは避けるのが賢明ですね。
●次に、図書館に行くのはどうでしょうか…?
おそらく大丈夫。でも、図書館側に配慮してほしいことがあります。まず、入り口でアルコールによる手指衛生を呼びかけてください。そして、「熱や咳などの症状がある方は入館を控えてください。咳などの症状が続いている方をお見かけしたときには、声をかけさせていただくことがあります」と掲示しましょう。図書館では、通常、人と人との距離は保たれますが、本や雑誌、机などの共用物が多いのが特徴です。接触感染を予防する取り組みをお願いします。
●学童クラブに子供たちが集まるのはどうでしょう…?
仕方ないです。社会機能を維持することも必要です。実際、学校が休校していて、学童クラブも認められないとなれば、少なからぬ病院の看護師さんたちが働けなくなってしまいます。ただし、学童クラブでは、朝の検温と症状確認をスタッフも含めてお願いします。そして、症状のある子供は(もちろんスタッフも)休ませることが必要です。あと、アルコールによる手指衛生を適宜行ってくださいね。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース