新型コロナウイルス感染拡大に伴う休校により、小中高校生の居場所確保が課題になっています。普段は小学生の放課後の居場所となっている学童保育では、休校期間中、日中の仕事を休むことができない親のため、利用時間を拡大するなどの対応に迫られています。親たちにとってはありがたい対応である一方、経済的な負担ものしかかります。「地域の子どもの受け皿となり、毎日の生活を支えているところがあることを知ってもらいたい」。現場の声を聞きました。(朝日新聞記者・金澤ひかり)
休校が始まってすぐの利用は半数
向かったのは、NPO法人Chance For All(CFA)が運営する学童保育CFAKidsです。
CFAは足立区と墨田区に計8校舎を持っていて、あわせて300人の子どもたちが通っています。今回お邪魔したのは足立区にある亀田校です。
12日午前11時、亀田校では十数人の子どもたちが室内で過ごしていました。
Youtubeの動画を見ながら折り紙をする子、読書をする子、自作のゴジラを見せてくれる子ども、友達と将棋をしている子……。全員マスクをつけていましたが、部屋いっぱいに元気な声を響かせていました。
CFAKidsでの時間の過ごし方は基本的に自由。無料で見ることができるオンライン授業をパソコンで流したりすることもありますが、それも自由参加です。
代表理事の中山勇魚(いさな)さんによると、休校期間に入ってすぐの数日は、8校舎全体の出席率は5割程度になりました。
「最初の数日は親が休めたのですが、週の後半になるにつれ、子どもは『友達と遊びたい』、親は『もう休めない』となってきた」と、2週目に入ると出席率は7割ほどまで戻ったといいます。
学童間で遊び情報を共有
気になるのは子どもたちの生活。ストレスがたまったりしている様子はあるのでしょうか。
「休みが始まった高揚感で楽しそうに過ごしていましたが、2週目以降はストレスがたまっているようです」と中山さん。
「足立区の小学校は、『午後3時までは自宅で過ごすように』と伝えているところが多いので、CFAKidsでもそのようにしています。でも、その時間までは外で体を動かせないので、ストレスがたまっていますね」
エネルギーが有り余っている子どもたちにとって、体育の授業や休み時間・放課後の遊びができないのは相当しんどいだろうと容易に想像できます。
CFAKidsでは、室内の遊びも充実させられるように、8校舎それぞれで工夫した遊びの情報を交換しています。
「最近だと、消しゴムはんこ作りとか、ペーパークラフトとかですかね」
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース