博多祇園山笠のフィナーレを飾る15日早朝の「追い山」。その様子を九州朝日放送(KBC、福岡市)が特別番組で初めて流したのは1960年のことだった。それから60年目の夏。山笠のだいご味を体得し、ひとしおの思いで追い山を迎える放送人がいる。
舁(か)き山がいよいよ博多の町を走り出した10日の「流舁(ながれが)き」。KBCの役員待遇エグゼクティブアナウンサー、沢田幸二さん(61)は、降りしきる雨と勢(きお)い水でびしょびしょになりながら、締め込み姿で駆けた。所属は土居流の下(しも)土居町。13日の「集団山見せ」では台上がりの大役を務めた。
テレビやラジオの番組で絶大な人気がある沢田さん。93年の夏、番組の企画で下土居町へ飛び込んだ。当時35歳。それまでも追い山中継のリポーターを経験しており、多少の知識はあったつもりだった。
頭でっかちで、どれほど浅はかだったか、気づかされた。流によって、町内によって、しきたりはさまざま。山笠は本当に奥深い。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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