新型コロナの第8波が猛威を振るう中、今年も成人式シーズンを迎える。一昨年、昨年とコロナ禍で中止やオンライン開催を経験した福島県内の各自治体は今年、感染対策を工夫しながら、全59市町村が会場に集まる対面形式での式典を開催する予定だ。成人年齢が18歳に引き下げられたのに伴い、大半の自治体が成人式の名称を「はたちの集い」などに変更した。8日は最多の39自治体で開かれる。
昨年4月に施行された改正民法で、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたが、県内の全59市町村はこれまで通り、20歳の人を対象に式典を開く。それに伴い、50市町村が名称を「成人式」から「二十歳を祝う会」や「はたちの集い」などに変更したという。
県によると、今年は1月に45市町村、8月に16町村が開催する予定。2022年の成人式を延期していた大玉村と磐梯町は1月は前年の対象者向けとし、今年の対象者の式典は8月に開く予定だ。
2704人が対象の福島市は「コロナ禍の式典参加を心配する人もいる」との声を受け、昨年に続き、ユーチューブでのライブ配信を併用する。県によると、対面形式の集いとオンラインを併用するのは、福島市を含め、浅川町や只見町など計8自治体。昨年は12自治体だった。
郡山市は3043人が対象で、ビッグパレットふくしま1カ所に集める。式典を20年の90分から60分に短縮する。以前は式典終了後、別会場へ移動して、楽器演奏や抽選会といったアトラクションを実施していたが、今回は式典からアトラクションまで着席したまま実施する。検温計を設置し、37・5度以上の人は入場を断るという。
21年はオンラインのみで、コロナ禍での参集だった22年は出身中学校別に午前・午後の2部制としたが、参加者が「別の中学の高校時代の友だちにも会いたい」などの理由で会場周辺に長時間滞留した。今回は、1回で全員を集めることにした。
3066人が対象のいわき市では、コロナ禍前から13地区ごとに開催。平や小名浜など5地区は感染症対策として、人口や会場の規模に応じて、昨年から午前・午後の2部制にし、今年も踏襲するという。
一方、福島県によると、今年の成人式の対象者は1万8112人で昨年より1002人減った。記録が残る1981年以降では、96年の3万1833人をピークに減少傾向が続き、今年も最少記録を更新した。(力丸祥子)
震災当時は小学2年 「町の風景覚えている」
福島県双葉町は2年ぶりに、町内で二十歳の若者を迎えた。対象者58人のうち、参加したのは11人。参加率は東日本大震災後、初めて2割を切った。避難先の自治体が開く、二十歳を祝う催しへの参加が増えているとみられる。
震災後の成人式の参加率は郡…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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