2025年大阪・関西万博の開幕まで1年を切った。海外パビリオンの建設はなお遅れており、今年1月に起きた能登半島地震の復興への影響を懸念する声も根強い。開催への関心が高まらないことに、主催する日本国際博覧会協会はどう向き合っているのか。石毛博行事務総長に聞いた。
――参加国が独自に設計・建設する「タイプA」のパビリオン建設が今も遅れている。
「建設事業者と細部の詰めをしている国がほとんどだ。細かな条件、ビジネス上のネゴシエーションをしている国が多いのだろう。間に合うよう相談に乗りながらやっている」
――それでも建設事業者が決まった国は36カ国(12日夕時点)にとどまる。
「国内事情で予算がなかなか獲得できない国もある。中には『国内の入札手続きが3月で終わった』という国もある。でも遅れたからシャットアウトとは言いづらい。各国は自分たちで決めたパビリオン建設の方針について、国内のいろんな層の人たちから了解を取っている。だから基本的には(設計などの)方針を変えたくない。一方、現行案で本当に工期内に完成できるのかについても考えないといけない」
「現実を直視してください」 各国政府に訴え
「各国政府には昨年秋ごろか…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル