「気が狂ったとしか考へられぬ」。時の首相がそう日記に書いた作家三島由紀夫による「三島事件」から25日で50年がたった。三島の作品や思想に詳しい片山杜秀・慶応大教授(政治思想史)は「三島のリアリティーは増している」という。なぜか。
拡大する
――三島事件が人々の関心を引きつけるのはなぜでしょう。
学生相手に三船敏郎や勝新太郎といった映画スターの名は通じなくなってきました。でも三島由紀夫についてはそんなことはない。作品を読んでいる人はいるし、三島の戯曲を朗読したがる学生もいる。戦後の圧倒的な文化的ヒーローなんでしょう。
有名人が自衛隊に乗り込んでクーデターを呼びかけて切腹した。あれ以上の衝撃的なドラマはちょっと思いつかない。三島由紀夫の「勝利」だったと思います。
拡大する
――事件の真の動機は何だったと思いますか。
今でも考えますが、よくわから…
2種類
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment