この世とあの世を隔てる三途川――というのは信仰が生み出す世界観の話。だが、現世の群馬県には本物の「三途川」が流れている。地味な小川だが、国道や鉄道が横断し、日々生者が行き来する。まだ死にたくないが、一足先に見学した。
県南西部の甘楽(かんら)町に三途川は流れている。国道254号沿いの地域だ。かつての中山道の脇往還沿いと呼んだ方がなんとなくしっくりする。
国道の橋のたもとに「姥子(うばご)堂」が建っている。管理する近くの宝勝寺の厳美節子(みよこ)さん(72)に開けてもらい、中に入る。
まつられるのは白髪の老婆の像…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル