宮内庁は30日、上皇さまが29日夕、お住まいの皇居・吹上仙洞御所内で意識を失って倒れたと明らかにした。宮内庁病院で頭部のMRI検査を受けたが、原因となり得る所見は見つからなかったという。侍医が経過観察を続ける。
同庁によると、上皇さまは29日夕、私的な外出から戻った約1時間後に御所内で倒れた。側にいた上皇后美智子さまが上皇さまの体を支えながら、緊急用ブザーで侍医を呼んだ。上皇さまはいびきのような息づかいをしていたが、侍医が診察を始めた直後に意識は回復。担架で寝室に運ばれ、夕食はとらずに休んだ。
翌30日朝は、上皇さまは普段と変わらない時間帯に起床し、美智子さまとともに朝食をとった。病院で検査を受けた後は、御所内で静かに過ごした。脳梗塞(のうこうそく)などの病気が疑われるような所見は認められなかったという。
上皇さまは86歳。昨年7月には強い脳貧血の症状がみられ、立っているのが難しくなりかがみ込むことがあった。天皇、皇后両陛下も上皇さまの体調を案じ、大事に過ごすよう願っているという。
上皇ご夫妻は今年3月末までに高輪仙洞仮御所(東京都港区)に転居する予定で準備を進めているが、現時点でスケジュールに変更はないという。(長谷文、中田絢子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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