上着変えてもネクタイそのまま 結び目の特徴で窃盗容疑者特定

岩田恵実

 高齢女性が差し出したキャッシュカードを盗み取ったとして、警視庁は横浜市の造園業の男(22)を窃盗容疑で逮捕し、4日発表した。男は逃走中に上着を着替えていたが、同庁が防犯カメラをたどったところ、ネクタイの結び目が不自然に大きい特徴がそのままだった人物が映っており、男を特定できたという。

 杉並署によると、男は10月8日、東京都杉並区の70代女性宅を訪れ、トランプを入れた封筒とすり替えるなどしてキャッシュカード8枚を女性から盗んだ疑いがある。

 女性宅には事前に銀行協会職員などをかたる人物から「カードを不正に使おうとした犯人を逮捕した。あなたの名義のカードを使わないようにするため、職員に預けてほしい」と電話がかかっていたといい、杉並署は、特殊詐欺グループの一員として男がカードを受け取りにきたとみている。

 男は女性宅を訪問時、スーツにネクタイ姿だったが、ネクタイの結び目が異常に大きかった。署はこの特徴を持った人物を防犯カメラで追うなどして、今月1日に男を逮捕したという。署幹部は「職業柄、ネクタイを結ぶことに慣れていなかったのだろう」と話す。

 8枚のカードからは計約84万円が引き出されており、署は男が報酬5万円と引き換えにカードを詐欺グループ側に渡したとみている。男は容疑を認め、「FXの借金の返済のためだった」と話しているという。(岩田恵実)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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