野球部内で上級生による下級生への暴力行為や心身に苦痛を与える行為が確認されたとして、豊田大谷高校(愛知県豊田市)が、第105回全国高校野球選手権記念愛知大会(朝日新聞社、県高野連主催)への出場を辞退した。県高野連が13日、発表した。
同校によると、昨年7月から今年4月ごろ、散発的に複数の上級生が10人以上の下級生に対して、ボクシングのグローブで腹を殴るなどの暴力行為があった。腕などを冷やすアイシング用具を保管しておく円筒状の用具入れに下級生を押し込め、転がして上級生らが冷やかすような行為もあった。けが人はいないという。
同校は、県高野連を通じて日本学生野球協会にこうした事実を報告。同協会は今後、対外試合出場停止などの処分を検討するとみられる。事態を重く見た同校が、自主的に出場辞退を決めたという。同校の山本真司教頭は「暴力は許されない。全教職員で指導し、再発防止に努めたい」と話した。
豊田大谷は1997年、98年と夏の甲子園に連続出場した経験がある。同校の出場辞退により、今夏の愛知大会の出場校は181校(173チーム)になる。大会は7月1日開幕で、決勝は同29日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで予定されている。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル