京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオで34人が死亡した放火殺人事件で、職業不詳の青葉真司容疑者(41)が事件の数日前には京都市の現場近くに到着し、下見や携行缶の購入など周到に事件の準備を進めていた可能性があることが、捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、青葉容疑者が着ていた服装や特徴のよく似た男が事件の数日前から、現場近くで目撃され、防犯カメラでも周辺を行き来する姿が確認されたという。収集した防犯カメラ映像では、ガソリンを入れるための携行缶を購入した際の映像や、携行缶を台車に載せて歩く姿も確認されたという。
現場近くに住む女性は事件前日の17日午後3時ごろ、青葉容疑者とよく似た男を自宅前で見かけたという。同日昼ごろには別の住民が、現場から西へ約500メートルにある公園のベンチで、横たわる青葉容疑者とみられる男の姿を目撃している。
捜査本部は、青葉容疑者は事件数日前から現場周辺に滞在し、スタジオの下見を繰り返し、携行缶や着火用ライターを量販店で購入するなど周到に事件を計画したとみて調べている。
一方、捜査本部は20日、青葉容疑者について殺人と現住建造物等放火、建造物侵入の容疑で逮捕状を取った。逮捕状の容疑は18日午前10時35分ごろ、京都アニメーション第1スタジオの1階で、ガソリンをまき、着火用のライターで火をつけ、1~3階にいた従業員の男女5人を殺害したというもの。司法解剖の結果、5人の死因は焼死だった。
事件当時、複数の従業員らが2階の窓から飛び降りて、避難していたことも捜査関係者が明らかにした。京都市消防局が搬送した人の中には足を骨折した人も複数人いた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル