兵庫県稲美町で全焼した民家から小学生の兄弟とみられる2人の遺体が見つかった火災で、兄弟の伯父らしき人物が、火災発生後に徒歩で北の方角へ移動する様子が複数の防犯カメラに映っていたことが捜査関係者への取材でわかった。伯父は同居していたが、所在が分かっていない。
火災は19日午後11時47分に最初の通報があった。捜査関係者によると、ほぼ同時刻、付近の防犯カメラに、伯父と思われる人物が家から離れていく姿が映っていた。
さらにその直後、北へ歩いて移動する様子も別の防犯カメラの映像で確認されたという。
伯父は運転免許を持っていないが、最寄り駅とは別方向だという。携帯電話の契約も確認されておらず、所持していないとみられるという。
現場からは可燃性の液体が検出され、県警は何らかの油が使われたとみて現住建造物等放火容疑で捜査している。伯父が何らかの事情を知っているとみて行方を捜している。
一方、焼け跡から見つかった2人の遺体の気管から多量のすすが検出されたことも、司法解剖で判明した。捜査1課によると、ともに死因は、煙を吸ったことによる急性一酸化炭素中毒だった。刺し傷や骨折の痕はなかった。
県警は、体格から遺体は小学生の兄弟とみて、DNA型鑑定で身元を特定する。死亡推定時刻は19日午後11時45分ごろで、最初の通報と同じ時間帯だった。この約15分前、職場の母を迎えに外出した父は、兄弟について「寝ていたと思う」と県警に説明したといい、就寝中に煙を吸った可能性が高い。
民家には兄弟と50代の父、40代の母、伯父の計5人が暮らしていた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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