成沢解語
沖縄県の宮古島周辺で陸上自衛隊の隊員10人が乗ったヘリが消息を絶った事故で、16日午前、水深が深い場所に潜る「飽和潜水」のダイバーによる海底捜索が行われ、事故機の機体と隊員5人の姿を確認した。防衛省は同日夜、このうち2人を引き揚げ、死亡を確認したと発表した。
飽和潜水は、水圧に体を慣らしたダイバーが特殊な装置とともに海中に潜り、深海を潜水する手法。16日朝、加圧状態に慣れるための装置にダイバーが入り、その後、ダイバーが装置とともに海底に到着して捜索を始めていた。
防衛省によると、ダイバーが機体と5人を見つけたのは午前8時半ごろ。発見場所は伊良部島北側約6キロで、深さ約106メートルの海底だった。機体は主要部分が損壊しており、周辺に5人が確認された。このうち2人をダイバーが引き揚げ、海上保安庁の巡視船に乗せて宮古島の平良港へ。陸自の医官が午後7時ごろに2人の死亡を確認した。
2人は成人男性で、今後、遺族が面会して身元を確認する。17日以降、残る3人の引き揚げを検討するほか、不明のままの5人の捜索を続ける。
飽和潜水による捜索は14日午後、潜水艦救難艦「ちはや」から装置の下降が始まり、海中の途中まで向かったが、機械の不具合で引き返した。15日朝に再開する予定だったが、強風の影響で波が高く、海上の艦が安定しないためこの日の作業を中止した。(成沢解語)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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