不正に住民票取り新車契約偽装 仙台の販売会社員、実績上がらず焦り

根津弥

 自動車販売会社「仙台トヨペット」(仙台市宮城野区)の元男性社員が、顧客の住民票を不正に取得し、実際には売っていない車を車両登録して販売実績を偽っていたことがわかった。同社が29日、取材に明らかにした。元社員は昨年に諭旨退職し、その後に電磁的公正証書原本不実記録・同供用の罪で罰金刑を受けたという。

 同社によると、元社員は宮城県内の店舗で営業スタッフとして勤務していた2021年9月中旬、80代女性が車の買い替えを断ったのに、新車の購入を申し込んだとする虚偽の売買契約書を作成。委任状を偽造して女性の住民票を取得し、22年2月に車両登録した。

 同年5月に自動車税の納税通知書が女性に届き、不正が発覚。宮城県警仙台南署が任意で捜査し、仙台区検が23年4月に同罪で略式起訴した。元社員は仙台簡裁から罰金30万円の略式命令を受け、納付したという。

 同社は店ごとの販売目標を設定していたとしたうえで、元社員が販売実績をあげられず、プレッシャーを感じていたと説明。「ご心配とご迷惑をおかけし、深くおわびする。職場内のコミュニケーションが十分ではなかった」と謝罪した。(根津弥)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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