不発弾処理が完了、市が安全宣言 JR運転再開、住民避難も解除に

瀬戸口和秀

 太平洋戦争中に投下されたとみられる米国製の1トン爆弾が、大阪府吹田市の工事現場で見つかり、陸上自衛隊が24日正午すぎから現地で進めていた不発弾の処理作業について、吹田市は同日午後1時33分、起爆装置にあたる信管を不発弾から取り除く作業が無事に完了した、と発表した。

 不発弾処理対策本部長を務める吹田市の後藤圭二市長が「安全宣言」を出し、現場の半径約300メートルに設定した警戒区域への立ち入り規制を解除した。区域内を通るJR京都線やおおさか東線の運行は午後3時に再開された。避難していた住民約2千人も自宅に順次戻っている。

 不発弾は長さ180センチ、直径60センチ。陸上自衛隊桂駐屯地京都市)に拠点を置く中部方面後方支援隊の第103不発弾処理隊が処理にあたった。現場には高さ約6メートルの防護壁が作られ、住民の避難後、隊員4人が作業を進めた。

 不発弾は弾頭と弾底に信管がある。市によると、午後0時6分に弾底側から作業に着手し、同36分に除去した。残る弾頭側は同53分に着手し、午後1時20分に除去したという。

 不発弾が見つかったのは吹田市南吹田3丁目のマンションの新築現場で、4月27日に工事関係者が掘削中に見つけた。陸上自衛隊が信管に保護キャップを付けるなどの安全措置を講じていたが、動かすと爆発の恐れがあるとして、市などが処理方法や日程を協議してきた。(瀬戸口和秀)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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