発達障害があり、不登校も経験した――。国立の北陸先端科学技術大学院大学の修士課程2年、カズキさんは、そんな自分の経験を生かし、同じような子どもたちのために何かができないかと支援を続けている。
発達障害の特性から、様々な壁にぶつかりながら過ごしてきた大学生、大学院生に、これまでどう学んできたのか、どんな思いを抱いているのかを聞きました。
発達障害のある子どもたちにとって、つらい季節はまず春だ。新しい学校生活が始まる季節。あたり前のようだが、その壁がとても高く、自分でも気づかないうちに疲れてしまう子もいる。
「のべつ幕なしにいろんな課題が降りかかってきているようで、ぼくもすごく怖かった。ゆっくり考える時間が欲しかった……」。カズキさんは中学、高校の当時をそう振り返る。
読み書きが苦手で自閉スペクトラム症でもある。いまは、大学院で自信を持って学べているが、これまで何度も壁にぶつかった。
岐阜県で育った。幼い頃から落ち着きがなく、しゃべり続ける子だった。保育園を飛び出したり、友達をかんだりしたこともある。
困ったのは、読み書きだ。「小学校低学年では、国語の教科書を行の終わりまで読むとどこまで読んだかわからなくなり、同じ行を読んだこともあった」。音読はできるが、1文字ずつ順に音にするだけで、文意は頭に入らない。
記事後半では、進学校に進んだ後の不登校と昼夜逆転の生活、同じような特性をもつ子や保護者へのメッセージを紹介します。
漢字ドリルを破ったわけ
文字を書くことも苦手だ。向…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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