保育園児への虐待で保育士らが逮捕されるなど、各地の園で不適切な保育が相次いで明らかになっていることを受け、保育園に子どもを通わせる保護者らでつくる「保育園を考える親の会」が12日、厚生労働省や内閣府に再発防止のための緊急要望を提出した。不適切な保育を防ぐための環境整備や、保育士らの労働環境の改善、子どもの心のケアなどを求める内容。同会の渡辺寛子代表は「表面化したケースは氷山の一角にしかすぎない。思い切った対策が必要だ」と話している。
事後検証、心のケアなど重要
緊急要望は大きく8項目。不適切保育を防止するための啓発や、内部告発や保護者の訴えを受け止める窓口の設置、事後検証の仕組みづくりの必要性のほか、子どもの心のケアの重要性や不適切保育を行った保育者の資格剝奪(はくだつ)なども盛り込んだ。
また、国の定める保育士の配置基準が低く、十分な人手を確保できていないことなどから、現状では質の高い保育を提供しようとする人材が疲弊してしまうと指摘。「意欲的な人材を集めるためにも、制度や構造の改善を」と訴えている。
同会によると、これまでも不適切な保育に関する相談が複数寄せられていたという。
不適切な保育、相談相次ぐ
会見で同会顧問の普光院亜紀…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル