中井なつみ
東京都世田谷区の新庁舎建て替え工事の遅延問題をめぐり、保坂展人区長は1日の記者会見で、施工業者の大成建設について「道義的、倫理的責任はきわめて重い。約款通りの違約金だけで済む話ではない」と述べた。損害賠償について、今後、協議を続けていくとしている。
建て替え工事は当初、2027年10月の完成予定だったが、約2年遅れる可能性が出ている。保坂区長はこの日の会見で「2年という大幅な遅れは想定していなかった」と発言。新庁舎の利用開始が遅れれば、区の事業に影響が見込まれるほか、区民の自発的な活動もできなくなるなどのデメリットがあると指摘した。
損害賠償については「民間の施設と異なり、工期の遅延がもたらす影響がどのくらいの金額になるのかといった数式を持ち合わせていないが、今後も(大成建設側と)協議を行っていく」と述べた。
区役所の建て替え工事は全3工期で、第1工期を21年7月に着工している。「第一庁舎」「第二庁舎」「第三庁舎」「区民会館」などの建物を、同じ敷地内で「東庁舎(10階建て)」「西庁舎(5階建て)」「区民会館(3階建て)」に建て替え、改修する計画だ。(中井なつみ)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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