がんの治療研究への関心を世の中に広げるために、がん(Cancer)の頭文字「C」を世界から消す(delete)というユニークな企画が始まりました。【吉川慧 / BuzzFeed Japan】
企画を手掛けたのは、がん当事者らが「がんを治せる病気にしたい」という思いから今年2月に立ち上げたプロジェクト「deleteC」です。
がんの新規患者は、毎年およそ100万人にのぼるとされます。毎年37万人が命を落とし、日本人の2人に1人が生涯でがんにかかるとされています。
がんが身近な病気になる中、deleteCでは個人や企業などの立場に関わらず、がんの治療研究を応援できる仕組みづくりを目指しています。
10月20日、東京・丸の内で開かれた会見には、プロジェクトの賛同企業が出席。自社製品から「C」を消した限定商品を紹介しました。
例えば、サントリーの「C.C.レモン」は…
「C.C.」が消えて、ただの「レモン」に…!
漫画「キャプテン翼」も…
なんと、「APTAIN TSUBASA」に…!
「deleteC」では、一般の消費者に「C」を消した商品などに触れてもらうことで、楽しみながらがんの治療研究への関心を生み出すことを目指しています。
また、賛同企業や組織は商品の売り上げの一部をがんの治療研究に寄付することにしています。
「みんなの力で、がんを治せる病気にする」
「deleteC」の発起人で代表理事の中島ナオさんは、自身もステージ4のがん患者です。
中島さんは、20日の会見の最後に「deleteC」を立ち上げた思いをつづったメッセージを読み上げました。
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31歳の時に「がん」と診断されました。
副作用が重い治療・手術により、たくさんの失うものがあり、様々な変化が訪ました。
ですが、自分自身が変わってしまうわけではありませんでした。
「がん」を抱えながらでも、暮らしはつづきます。
「5年で長生き」と言える病状でしたが、1週間、1ヶ月を重ね、5年以上が経ちました。
その間には、34歳で「ステージ4」という、がんがもっとも進行している状態になりました。
「数ヶ月後か1年後かはわからないけれど、薬は効かなくなる」という治療を今も続けています。
「がん」は残酷で怖い病気です。
がんを患ってから出会い、笑顔で語り合った方との別れを何度も経験してきました。
「まだまだ生きていてほしかった」「できることはなかったのか」という周りの方の痛いほどの想いを感じる度に、この気持を形にできていたら何かが変わっていたのではないか、と思ってきました。
がんは「いつか治せるようになる」とも言われています。
ならば、その「いつか」を待つだけでなく、1日でも早く手繰り寄せたい。そう願わずにはいられません。
deleteCのゴールはただ一つ。
「みんなの力で、がんを治せる病気にする」ことです。
探しても見つからなかった希望をつくるため、何年も叶えたいと思い続けてきた「がん治療研究の応援」を進めていきます。
1人1人が思いを示し、行動すれば、必ず大きなパワーになる。
それが、私の描く未来です。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース