立山連峰を望む「ホテル立山」(標高2450メートル、富山県立山町)と、世界最高峰エベレストを望む「ホテル・エベレスト・ビュー」(同3880メートル、ネパール)が友好提携にむけて調整を進めている。新型コロナ禍で利用客が落ち込む中、協力して観光業を盛り上げる狙い。
ホテル立山は北アルプスを貫く「立山黒部アルペンルート」の室堂平(むろどうだいら)に立つ。一帯は国立公園となっており、国内外から多くの人が訪れる。ホテル・エベレスト・ビューはネパールの国立公園内にあり、「エベレストの展望台」として登山家らに愛されてきた。
提携のきっかけは今年8月。ホテル・エベレスト・ビューを管理するヒマラヤ観光開発(東京都)の宮原ソニア社長が、知人に誘われてホテル立山を訪れた。「エベレスト・ビューに雰囲気が似ていて雄大な自然に感動した」と気に入り、提携を提案。話はとんとん拍子で進んだ。
具体的な内容は今後詰めるが、両ホテル間での顧客紹介や共同PR、従業員の交換派遣などを検討しているという。立山黒部アルペンルートは来年、全線開通50周年の節目となる。ホテル立山の担当者によると、6月に予定している記念セレモニーをめどに議論を進めているといい、「コロナ禍でお互いに苦しいが、一緒に盛り上げていきたい」と話している。(田島知樹)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル