世界を股にかけて動物100体、滋賀のサファリ博物館

 信楽焼で知られる滋賀県甲賀市信楽町。高速道路を降りると、とぼけた表情のタヌキの置物が歓迎してくれる。400メートルほど進むと、里山に囲まれたのどかな風景は一変する。そこにあるのは、食うか食われるか、弱肉強食の世界だ。

本物さながらのライオンの迫力に、思わず驚く近藤幸久館長=滋賀県甲賀市、滝沢美穂子撮影

 「滋賀サファリ博物館」。シマウマに飛びかからんとするライオン、沼地に潜むナイルワニ、アメリカの大地を駆けるコヨーテ、果てはホッキョクグマまで――。一人の男が生涯をかけて世界中で狩猟した約100体の動物たちの剝製(はくせい)を展示する私設博物館だ。

牙をむくホッキョクグマの剝製(はくせい)

 「おやじは趣味に生きた人。『趣味のために働くんや』と常々言っていた」。そう語るのは、2代目館長の近藤幸久さん(72)だ。

 父の故・幸彦さんは戦前、農…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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