北海道の世界自然遺産・知床。雄大な自然が広がるが、漂着した大量の海洋ごみの処理が課題になっている。そこで、NPO法人が知床岬までシーカヤックで往復し、ごみを回収するツアーを企画した。ただ、ツアーを続けるために不可欠な船を調達する資金的な問題が浮上。4月末まで、ネットで資金を集めるクラウドファンディング(CF)を行い、協力を呼びかけている。
知床半島はオホーツク海に角のように突き出している。北からの潮の流れが半島に当たり、漂ってきたものはせき止められ、漂着ごみとして半島の海岸に打ち上がる。半島の先端部・知床岬付近には、そうしてできたごみの山があちこちにあり、ほとんどが知床以外から来たものだという。
岬は世界自然遺産エリアの核心部で、車で行ける道路は手前約20キロで途絶えている。さらに、貴重な植物群落や野生鳥獣などの自然環境保護のため、一般利用者が岬に動力船で上陸することはできない。岬近くでごみの回収をするためには、一般の人は歩いて険しい海岸を進むか、シーカヤックなど動力のない船で行くしかない。
このごみを回収するため、地…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル