中傷、過剰反応…11年前に学ぶ、新型肺炎の向き合い方

 2009年、「新型インフルエンザ」の登場に日本列島は騒然となった。あれから11年。新型コロナウイルスの感染確認が国内でも相次ぐ中、かつて新型ウイルスに向き合った関係者たちに、体験や教訓を語ってもらった。

 関西大倉中高(大阪府茨木市)は生徒・教員約100人が新型インフルエンザに感染。約2週間の一斉休校を余儀なくされ、心ない中傷に苦しんだ。

 当時、中学校の教科担当として対応にあたった古川英明校長は、新型肺炎の拡大について「冷静でいることが一番大事だと思う。感染した人を排斥するような発信自体が問題だと自覚して欲しい」と話す。

拡大する2009年の新型インフルエンザ流行以降、関西大倉中高の教室前には、アルコール消毒液が常に置かれている=2020年1月31日、大阪府茨木市室山2丁目、長富由希子撮影

制服のクリーニングも断られ…

 09年5月中旬以降、約1900人の生徒の一部で感染が発覚。その後、全国的に感染者は増加したが、当時は国内感染者はまだ珍しく、学校にはこんな電話が相次いだ。「茨木から出て行け。迷惑をかけているのがわからないのか」「生徒を外に出すな」

 古川校長は「学校名をタクシー…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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