実験せずに研究をしたことにして科学論文を量産する「論文工場」が中国にあるのではないか。そんな疑惑を日米欧の研究者や学術誌の編集者らが今年、相次いで指摘した。論文数が昇進に有利に働く中国の医師たちが、こうした論文を買っているとみられるという。
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米スタンフォード大で微生物を研究し、現在は科学コンサルタントとして活動するエリザベス・ビク博士らは2月下旬、「不自然な点」がある400本以上の論文リスト(https://scienceintegritydigest.com/2020/02/21/the-tadpole-paper-mill/
ビク博士らによると、これらの論文には、ある共通点があるという。例えば、生物系の研究で遺伝子を解析するのに使われる「電気泳動」に関連する写真。別の実験なのに、コントラストを調整すると背景が全く同じ写真が複数あった。この背景は、別の著者が書いたまったく関係のない論文でも見つかった。
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また、多数の細胞の性質を記した「フローサイトメトリー」という図で、図上に散らばった多数の点の位置がまったく同じで、一部だけが違っているという図も複数見つかった。ビク博士らは、元になった図の上に点を書き加えて「実験結果」を量産しているとみて、「私たちはこれらの論文はすべて同じソースに由来していると疑っている」とした。こうした論文は、題名の付け方が似ていたり、図の配置が同じだったりもしているという。
ビク博士らがこうした論文のリ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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